砂漠のピンクと青

砂漠のパリッシュのピンク

 

 私はMaxfield Parrish という画家が若い頃からずっと好きだった。この画家の色使いについていつも不思議に思っていた。例えば、 “Prometheus”の女性の体のピンク。また、”Jason and his teacher”の背景の山のピンクと青。くすんだ独特の色で、私は実体験でこうした色を見たことがなかった。

エジプトの砂漠を旅行して、謎が解けた。砂漠の夕方、遠くの山にまさにあの色が現れる。パリッシュのピンクと青。ああ、パリッシュはこの色を見て、あの絵を描いたんだ、と確信した。証拠をと思って写真を撮ったが残念ながら私の見た色は撮れかった。

ルネ・マグリットの例えば、「光の帝国」は、地上は夜で街灯がついているのに、空はまだ昼で、青空に白い雲が広がっている光景が描かれている。これも、初めて見たときはとても不思議だと思った。でも、高緯度地方の夏の時期の夕方(と言っても午後10時近く)は本当にこうだ。地上は夜、空はまだ昼。